性犯罪の被害者になったとき (3)暴行やレイプ

性犯罪の被害者になったとき (3)暴行やレイプ

(最新更新日ː 2024年3月19日)

加害者が100パーセント悪く、どんな状況であろうと被害者には全く非はありません。
被害者となったあなたは一人ではありません。あなたの味方はたくさんいます。

また、被害者も加害者も性別に関係ありません。
男女のどちらもが、被害者、加害者になりえます。
もし、友人や周りの男性が被害者となった場合、男性は助けを求めにくいと感じやすいとされていますが、イギリスでは男性被害者へのサポートもきちんと存在するので、助けを求めるようサポートしましょう。
また、男性が被害にあうはずがないと思っている発言をするひとがいれば、できる範囲でチャレンジしましょう。
Sexual assault referral centres (SARCs)  (セクシャル アソルト リファラル センター)Websiteにもありますが、イギリスとウェールズでは、女性の4人に1人、男性の18人に1人が性的な暴行やレイプにあっているという統計があります。
※特にイギリスとウェールズが危険というわけではなく、日本と比べると暴行やレイプの基準が厳格(日本では暴行やレイプに該当しないものも、イギリスでは該当するなど)、被害者が訴えやすい文化や環境が影響していると思います。

正しい理解が広まると、被害者も声をあげやすくなり、加害者も加害する選択をする前にやめることにつながるかもしれません。
加害者はモンスターのようなひとではなく、往々にして、社会的に地位があったり、身近な人々(家族、親族、友人、友人の友人、大学や学校の先生、会社の上司や同僚等)であることを、心に留めておきましょう。
また、日本人間だと、加害者を訴えないようにプレッシャーをかけられることもありますが、恥ずかしいのは加害者で、被害者は全く悪くもなければ恥でもなく、被害を訴えることを妨害する人々は、被害者を犠牲にして加害者を守ろうとしている権力の図式を理解しましょう。加害者は、加害しない選択があったのに、加害することを選択したのであって、自分の行動への責任をとるのは当然です。
加害者は、被害者を黙らせようとさまざまな手を使い(被害者の周りの人々を操作して被害者を黙らせようとすることを含む)、それでも被害者がつぶれなければ、被害者が何を言っても、周りが被害者を相手にしないよう操作します。加害者は被害者と比べて大きな権力や影響力をもっている場合が圧倒的に多く、簡単にこれを実行できます。そのため、被害者には大きなサポートが必要です。
被害者が正式に被害を訴え正義を求めると決めた場合に、これを妨害しようとする人々は、自分たちが加害者に加担していることを認識する必要があります。これは、間違った行動であり、このような行動や考え方が、女性への性加害が止まらない、加速する現状をつくっています。

電話できるときは、緊急通報の999へ。
電話で話すことが危険なときは、999へ電話したあと、55を押して自分の居場所を知らせる方法もあるそうです。
さまざまな事情で、その場ですぐ警察へ通報できなかった場合、いくつかの方法があります。
以下のNHSの公式サイトに記載されています。

簡単に要約すると以下となります。
Sexual assault referral centres (SARCs)  ― セクシャル アソルト リファラル センター
24時間対応しているところが多い。
性被害に特化した機関です。男女どちらもが対象です。
以下のサイトより、自分の住んでいる地域のセクシャル アソルト リファラル センターを確認できます。


被害にあってすぐ行けなくても、被害から1年以内であれば、相談できます。
心身の安全が確保できていることが大前提ですが、加害者を認定できる可能性のある証拠を回収できる時間は限られているので、被害にあってからなるべく早い時間で連絡できれば、そのほうが良いとされています。ただ、繰り返しますが、自分の心身の安全が確保されていることが大前提なので、あまりのショックや恐怖で、すぐに連絡や相談できなかったとしても、自分を責めることがないようにしましょう。
もし、ひとりで外出することが怖くてできない等(ショックの強さを考えれば当然のことです)であれば、友人に一緒についてきてもらうよう頼みましょう。

もし、上記が難しい場合は、上記のセクシャル アソルト リファラル センターには、無料の電話相談とチャット相談があるので、話してみましょう。訓練された相談員でジャッジされることなく、共感をもって聞いてくれます。イギリスは移民が多い国で外国人の発音にも慣れているので、恐れることはありません。
ここから確認できます。

個々のセクシャル アソルト リファラル センターによっては、ウェブサイトに日本語への自動翻訳ボタンもある場合もあるので、英語で読むのが難しければ日本語の自動翻訳を確認しておきましょう。
まず最初に電話で予約を取る必要があります。
通訳を手配してもらうことも可能なようなので、通訳が必要であれば予約時にお願いしておきましょう。
一人で行くのが不安な場合は、遠慮せず友人や知り合いに同伴をお願いしましょう。
ロンドン付近では、3つのセンターがあるようです。

ここでは、包括的な性被害者へのサポートを無料で行っており、性病の確認、モーニングアフターピルの処方、警察へ通報したければそのサポート、精神的なサポートが必要であればカウンセリング等へつないでくれます。ウェブサイトでも明記していますが、被害者の意思と安全を一番に考えています。警察へ通報することが精神的に大きすぎる負担であれば、通報することを強要されることはありません。ショックから少し回復したあとに通報したいと思えば、そのときに通報することも可能です。まず、自分の安全と健康を第一に確保しましょう。
このサポートは当然ですが、Confidencial (機密)であり、無料です。
このほかには以下の方法があります。
  • GP(かかりつけ医)、或いはGP Sergeryの看護師に相談
  • ボランティア機関に連絡
  • The Rape Crisis national freephone helpline へ電話
    0808 802 9999 (12 to 2.30pm and 7 to 9.30pm every day of the year)
  • Samaritans(サマリタンズ) - 誰かに悩みを話したい場合 (24 Hours - English or Welsh) 
    日本語サービスはないようですが、トレーニングを受けている人々なので、英語が苦手と思っていても 大丈夫です。
    チャット・サービスも現在はPilot Serviceですが存在します。
   上記には、Self-helpもあり、Self-help appを使ってどう感じているかを記録することも可能です。言語 化する習慣は、日本やアジアの国々のように、言語を使わないコミュニケーションに大きな比重が置かれ ている文化で育った場合には、自分に力を与 えることとなります。

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